精子が卵子にたどり着くまで

精子は卵子にたどり着くまで

 

 

先日、東北大学がこんな事を発表しました!

『精子が複数集まることで、物理相互作用によって早く効率的に泳げる』

妊活を一歩前進させるための、とっても有益な情報ではないでしょうか?
精子の運動率が気になる…とか、数が基準より少ない…などで悩まれている方も多いかと思いますが、少しの希望に繋がるような事が発見されるのは嬉しい事ですよね!

では、どういった事なのか?詳しく説明していきますね!

 

精子は他のオスを蹴落とす?!

今まで精子の事でよく言われていたのが、精子は他のオスを蹴落として卵子を目指すという事が主流の考え方だったのではないかと思います。

精子は作られる数に制限がなく、女性のように年齢の制限もありません。男性が生涯に作る精子の数に制限がありませんが、女性は生涯において作る事のできる卵子の数は、産まれる前から決まっています。数に限りのある卵子は、より良い遺伝子を残すために、より優れた精子に出会おうと待っているのです。そして精子は、貴重な卵子を獲得するために、相手を蹴落として競争に勝った精子が卵子と出会い、遺伝子を残す事ができる!というような事が定説だったかと思います。

 

ですが、東北大学の研究結果では、違いました!

 

精子は蹴落とし合わない?!

東北大学の研究グループの発表では…

精子自らが作る液体の流れを介して、互いに遊泳を高め合う協調遊泳効果を明らかにしたのです!

実はこれですが、以前にマウスの精子でも同じような事を発見されています。
マウスの精子では、卵子に向かって他の精子と集団を作り、単独で泳ぐときよりも水の抵抗を避けることができて、より早い速度で泳ぐことが出来るというのです。互いに協力する事で、一個の精子を卵子に送り届けているという事なのですが、人間でも同じよう事が発見されたのです。

研究チームの発表では、精子が泳ぐことで作られる「液体の流れ」が、他の精子の運動を後押しして、お互いに協力して遊泳を高める事がわかり、精子の数が多い時の方が効率的に泳げるというのです。

これは、精子の数が少なくても、密集して遊泳することで卵子にたどりつきやすくなる効果があるようです。

 

男性不妊でも諦めないで

 

 

精子が協力して遊泳する事がわかり、今まで男性不妊で悩んでいたご夫婦やカップルには朗報ではないでしょうか?もしかしたら、今後治療だけではなくて、タイミングの取り方や回数などを工夫する事によって、今までよりも妊娠しやすい状況になるかもしれませんね!

諦めていた現実が、こういった研究によって、少しだけ未来が拓けて、パパとママになる未来へと繋げてくれるといいなと思います。